ダイエットコースのお客様から、「自分でも何かやった方が良いか?」というご質問をよく頂きます。
お客様の心理としては、「出来れば楽して痩せたいので、いろんなことはやりたくないけど、週1回の筋トレだけで本当に痩せるのか?」という思いから、こうしたご質問をされる方が多いのでしょう。私たちトレーナーにとって重要なことは「続けられること」をお客様にご提案する、ということです。
ダイエットの成果を短期間で出そうとすると、筋トレに加えて、食生活の改善が重要であることは過去にもお伝えしました。そのほかに効果が上がるものがあるとすれば「階段登り」がございます。
なぜ、「階段登り」をお薦めするかについて下記にポイントを記載させて頂きました。
1.大腿四頭筋と大殿筋が鍛えられる
「階段登り」は、大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)、大殿筋(おしりの筋肉)を主に使いますが、これらはダイエットの上で強化すべき筋肉です。筋肉量、脂肪量共に多い部位でもあるので、脂肪を筋肉に変えることで基礎代謝を大きく上げることが出来ます。
2.効率の良い有酸素運動(エネルギー消費量が大きい)
体重50キロの方が階段を1階登ると、約3キロカロリーを消費すると言われています。これは歩行の2倍以上のエネルギー消費量です。20階登ると約10分程度かかると思いますが、約60キロカロリーの消費となります。筋力を増強しながらダイエットするためには、長時間のジョギングなどあまり過度に有酸素運動を行わないことも重要(過度な有酸素運動は筋肉量を減少させるため)ですが、20階の階段を登るという程度であれば適切な運動量です。
3.心肺機能の強化
血流の増加が心臓の機能を強化し、1回拍出量を増やし心拍数を低下させます。肺活量の増加が肺を大きくし機能を向上します。可能なら、「ドローイン呼吸」を行いながら階段を登るとなお良いと思います。「ドローイン呼吸」は簡単に言えば、常にお腹を凹ませて呼吸をするものです。息を吐くときも吸うときもお腹の筋肉を凹ませることで腹圧を高め、脂肪燃焼が起こりやすくなります。
4.生活習慣に溶け込ませることが出来る(⇒続けられる)
私たちは通勤・通学でエスカレーターやエレベーターを上り下りしています。あらたに運動の時間を確保するのではなく、これらをすべて階段に変えてみてください。例えば朝、オフィスに着いたらいつものようにエレベーターに乗るのではなく、非常階段で上がってみるのです。このように生活習慣に運動習慣を溶け込ませることで続けることが可能になります。階段を見たらとにかく「ラッキー、運動になるぞ!」と思って登ってみてください。習慣化すると階段を登るのが楽しくなります。
注意点
・膝の痛い方や、体重が重い方(100キロ以上など)は、降りる方はやめておきましょう。また、あまり一気に量を増やさず段階的にチャレンジしてみてください。
・姿勢を良くしてゆっくり登りましょう。