初めて来られたダイエットコースのお客様(59歳・女性)からこんなご質問がありました。
「体重を減らしたい、下っ腹を凹ませたい、姿勢が悪いのを直したい、といろいろ要望があるけど、どれから取り組んだらいいかしら?あれもこれもというのは欲張りよね?」というものです。
トレーナーからは、「すべて同時に取り組んでいきましょう。欲張りで大丈夫です!」とお答えしました。
インターネットで 「姿勢改善 ダイエット」と検索してみてください。実に沢山の情報が出てきます。姿勢を改善することで体重が減る、下っ腹が凹むというのは、きちんとした根拠があります。
1.良い姿勢は基礎代謝を上げる
良い姿勢を取れない原因は様々ですが、代表的な理由としては、背筋やハムストリングス(太腿裏)の筋肉が弱くなって真っすぐな姿勢が取れないこと、パソコンなどのデスクワーク、スマホの影響などで前屈みの姿勢が多くなりカラダの前面の筋肉が収縮し、背面の筋肉が伸びて硬くなっていることなどが挙げられます。
前屈みの姿勢が当たり前になり、それが一番楽な姿勢になってしまっています。したがって姿勢を正すことは、主にカラダの背面の筋肉を使うことになり、日常生活において常に筋トレをしているのと同じ効果が生まれ、基礎代謝が上がります。個人差がありますが代謝が5~10%程度上昇するとも言われ、人によっては1日でご飯1杯くらいのカロリーを消費できる能力が上がることにもなります。
2.良い姿勢はお腹を凹ませる
下っ腹が出ている方の典型的な姿勢として、肩が前に出て背中が丸くなり、骨盤が後方に倒れお腹が前にせり出しています。このような姿勢が習慣化すると、肩こり腰痛など様々な症状を引き起こします。この姿勢を改善するためには、背面の筋肉を鍛えると同時に、腹筋群を強化し、常にお腹が凹んでいる状況を意識する必要が出てきます。
「ドローイン」は、お腹を凹ましたまま呼吸する呼吸法ですが、この呼吸法の習慣化もお腹を凹ませて姿勢を改善することに役立ちます。
以上のように、姿勢改善によって、基礎代謝を上げ体重を減少させ、お腹を凹ませることが出来るわけですが、そのためには背面や腹筋群を強化する必要があります。特に背筋の強化は、自主トレではなかなか難しく、パーソナルトレーニングを受けられた方は 「こんな筋肉、動かしたことない、気持ちが良い」とよく仰います。
カラダの背面のトレーニングが、パーソナルトレーニングの醍醐味と言っても過言では無いでしょう。次回からは、この背面トレーニングについて詳しく解説していきましょう。